矯正歯科
歯に力を加えると、歯とあごの骨の間の歯根膜の作用により、押さえつけられた側の土台の骨は溶け、引っ張られた側のすきまには新しい骨が作られます。この人体の自然な働きを活用して、動かしたい方向に正確な力を加え、咬み合わせ・歯並びを正しい状態にするのが、矯正歯科の役割です。
矯正後の歯ならびは、見た目も美しいですが、それが最終目的ではありません。咬み合わせが悪いことの本当のデメリットは、顎関節症の原因ともなるように、歯のずれが、アゴのずれ・背骨のずれ・骨盤のずれとなり、全身に悪影響を与え老化を早めてしまう点にあります。
若い人が行うイメージのある矯正ですが、歯根膜があれば中高年の方でも、お身体の健康のために矯正治療が行えます。
歯並びが悪いと、歯みがきがしにくくてむし歯になりやすくなったり、歯並びの悪さがコンプレックスになって、本来の明るい笑顔が見られなくなってしまったりすることもあります。子どものうちに矯正を行なえば期間が短くすみ、肉体的、精神的、経済的な負担が少なくて済むことがあります。大人になってからでも、矯正をすることができます。
下のような歯並びが気になるようでしたら、一度ご相談にいらしてください。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)出っ歯
一般的に出っ歯などと呼ばれてます。上の前歯や上あごの骨が前に出ている状態や、(上あごが出ているのではなく)下あごが後ろに入ってしまっている状態、あるいはその両方が同時に起きている状態を、上顎前突(じょうがくぜんとつ)といいます。笑うと前歯の歯ぐきが出てしまうガミースマイルになる場合もあります。
反対咬合(はんたいこうごう)うけ口
下顎前突と呼ばれることもありますが、一般に受け口とも呼ばれています。下の前歯が上の前歯より前にある状態です。外側からは、下の唇が出ているように見えたり、下唇が厚く見えたりします。また、下の前歯や唇を無理に唇内に閉じ込めようとして、頬が緊張しているように見える場合もあります。
開咬(かいこう)
奥歯をかんだ時に前歯がかみ合わず、開いている状態を開咬と言います。指しゃぶりや舌を出すクセがあったり、遺伝などが原因でなることがあります。前歯で食べ物をかみ切れなかったり、話すときに正しい発音ができない場合もあります。
叢生(そうせい)八重歯・乱ぐい歯
歯がでこぼこに並んでいる状態で、乱ぐい歯とも言われます。八重歯も叢生(そうせい)の一種です。あごの広さと歯の大きさのバランスが悪いため、狭いあごに歯がきれいに並ばず、でこぼこに重なりあってしまいます。
特に八重歯は、欧米では、ドラキュラの歯と言われるように見た目も悪いものです。できるだけ長く自分の歯でいられるように、きれいな歯ならびにしておくことが大切です。
費用
症例によって異なりますが、上下ともワイヤーにて矯正する場合
第1期 | 装置代25万円 月一回5000円の調整管理料 |
第2期 (1年から1年半後) |
装置代25万円 月一回5000円の調整管理料 |
※費用は税別となります。
矯正歯科のリスクや考えうる副作用
- 矯正装置を装着後、痛みを伴う場合があります。最初の頃はかなり痛みを感じることが多いようです。
- 矯正終了後、動かした後は、元に戻ろうとする力が加わりますので、歯並びが固定するように、保定装置というものを付けますが、定着までに1~3年かかる場合があります。